季節の変わり目・わんこのカサカサ肌のお手入れ法

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ペットライフアドバイザーの佐藤香織です。今回は「季節の変わり目・わんこのカサカサ肌のお手入れ法」です。

 

はじめに

季節の変わり目は油断大敵、風邪を引いたり、お肌のコンディションが良くない日が続くこともありますね。

実はわんこも同じで、シニア犬は若い犬よりもバイオリズムを崩しやすく、よく耳にする症状では「フケが出る」「赤みがでてかゆがる」といった皮膚のトラブルが多いです。

今回はわんこのお肌のメカニズムやおすすめ常備アイテムを使用した簡単なお手入れ法をご紹介いたします。

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犬の皮膚のメカニズム

人の皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3層構造からできており、犬の皮膚構造も同じです。

しかし犬の表皮は人の表皮の1/5程度の厚さしかないため、人の皮膚よりも乾燥や刺激に弱く、皮膚荒れなどを起こしやすいといえます。

肌が新しい組織に生まれ変わる周期(新陳代謝)は人で28日前後、犬は20日くらいです。

季節の変わり目に肌コンディションを崩しやすい原因は、主に空気の乾燥や、体質を季節に合わせるための体細胞活動の変換が一時的な体調不良を引き起こし、それが肌荒れなどの症状に現れるためと考えられます。他では、ストレスのために舐めすぎた部分が荒れる、逆にかゆみがある部分を掻きすぎて皮膚炎になってしまう場合もあります。

 

 

肌荒れ?それとも皮膚病?種類と見分け方

多少フケが出ているけど赤みや発疹がみられない、かゆがっていない場合は肌荒れと思われますが、赤み(=炎症)や発疹、かゆみがみられたら、何らかの皮膚病を疑った方がよさそうです。

皮膚病の主なものとしては、

  • 皮膚炎

皮膚に細菌が感染する細菌性と、皮膚にカビが感染する真菌性があります。どちらも赤み、発疹を伴う強いかゆみがあり、他の犬にも接触により感染します。特に真菌性皮膚炎は人にも感染しますのでご注意ください。

  • 疥癬症

表皮と真皮の中にヒゼンダニが寄生して起こる皮膚炎です。強いかゆみで掻きすぎて脱毛したり、傷ついた皮膚が化膿して悪化することもあります。他の犬や人にも接触により感染します。

  • 脂漏症

皮膚の乾燥によって大量のフケが出る乾性脂漏と、皮膚や被毛がベタベタになる湿性脂漏があります。乾性脂漏はストーブやコタツなどの暖房にあたりすぎて、皮膚が乾燥することでかかることもあります。どちらもかゆみが伴い、舐めたり掻いたりすることで悪化する場合も多いようです。

  • 包毛虫症(またはアカラス症、ニキビダニ症)

包毛虫(ダニの一種)はほとんどの犬に常在していて普段は症状をもたらしませんが、何らかの原因で犬の免疫力が下がってしまうことで増殖してしまい、強いかゆみを伴う細菌性皮膚炎を引き起こします。

 

皮膚病は他にもたくさんありますが、代表的なものをあげてみました。フケは多くなく、赤みや発疹がみられない場合でも、頻繁に体を掻く、同じ部分を頻繁に舐めるなどの行動がみられたら、念のために動物病院で診察を受けることをおすすめします。

 

おすすめ常備アイテムと犬の肌のお手入れ法

「肌荒れかな?」と思ったらコレ!というおすすめの常備アイテムと、我が家で10頭のミニチュアダックスに実践しているお肌のお手入法をご紹介します。

  • 馬油(無添加の純正品をチョイスしてください)

犬をシャワーで洗い、タオルドライの後(ドライヤー乾燥の前)に、両手のひらに少量の馬油を伸ばし、まだ濡れている犬の身体全体に揉み込み、手のひらの馬油のテカテカがなくなれば完了です。この時、被毛ではなく地肌に塗るようなイメージで全身まんべんなく揉み込みます。濡れている状態で塗布することでドライヤー乾燥後は被毛はオイリーにならず、肌の乾燥を防ぐことができます。また、乾燥がひどい部分には、シャワー後でなくても皮膚に直接塗り込んでも良いです。

  • 人用ベビーパウダー(シッカロール)

ベビーパウダーの使用は、以前に飼育していた保護犬が湿性脂漏症に罹患しており、服用させていた薬の副作用が出たのでかかりつけの獣医さんに相談したところ、薬を服用させずに改善が期待できる方法として教えてもらい実施していた方法です。

皮膚の赤み、発疹、脂漏によるベタベタ(もしくはカサカサ)の患部に塗布します。たいていは1回で改善しますが、かゆがるしぐさがみられたらその都度塗布します。3日間実施して改善しなければ獣医さんの診察を受けてください。ただし、ダニなどの寄生による皮膚炎は、ダニ自体を駆虫しなければ改善しませんので、この場合は動物病院で治療してください。

  • ヒバ油

ヒバ(ヒノキアスナロ)の木から抽出した油で、スッキリとしたウッディな香りがします。香りによる森林浴のようなアロマ効果、蚊などを寄せ付けない防虫効果があり、ヒバに多く含まれるヒノキチオールという成分による抗菌効果が高く、カビ抑制や殺菌力に優れています。

犬に使用するときはシャワーの後、洗面器一杯分のぬるま湯にヒバ湯を1~2滴垂らしてかきまぜ、それを犬の全身に回しかけます。その後にタオルドライ、馬湯塗布、ドライヤー乾燥することで、皮膚の細菌感染と乾燥を防ぐことができます。

また、犬のベッドや敷物に希釈したヒバ油をスプレーすると、抗菌成分による滅菌と脱臭ができ、ほのかなヒバの香りとその効果は10日ほど持続します。

 

近頃は市販の犬用シャンプーやコンディショナーに低刺激のものや無添加のものがたくさんありますので、基本的にはそれらを使用しながら、プラスアルファのケア方法として参考にしてみてください。

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まとめ

シニア犬にとって季節の変わり目は様々な不調が出ることが懸念され、飼い主さんも何かと気がかりですよね。

軽度な不調であれば家庭でできる対処法で乗り切れることもありますので、ぜひ臆せず試してみてください。不安な要素が残る場合はかかりつけの獣医さんに相談しながら実施してみてくださいね。

また、愛犬のお肌の健康を保つケアとして日常的に取り入れることで、季節の変わり目に出がちな皮膚の不調自体を緩和することが期待できますので、わんこのシャワーのひと手間ケアとしてもおすすめします。

春から初夏へのシーズンチェンジの今、愛するわんこが元気にすごせますように。

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プロフィール

佐藤香織

2004年~2017年8月までミニチュアダックスフント専門のブリーダーとして貴重な血統を繋ぐための最低限のブリーディングを担い、公的な資格はありませんが、多数の犬の飼育に必要な生態学や心理学を書籍やベテランのブリーダー、実際の犬たちと共に学んできました。現在は10頭のミニチュアダックスフントと保護猫6匹を飼育しながらペットに関する記事を主とするライター業と、ペット飼育に関するペットライフアドバイザーとして活動しています。JKC認定資格 愛犬飼育管理士 保有

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