白内障について

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今回は犬の病気で「白内障について」ご紹介します。

 

はじめに

我が家で暮らしている現在11歳のトイプードル(メス)は、白内障と診断され、現在は点眼薬を服用して治療しています。白内障は、完治はしませんが進行を遅くすることが可能です。

老犬になると色々な症状が出てきますが、一番多い症状はやはり白内障ではないでしょうか。

小型犬は、7歳を過ぎると老犬の分類になりますが、老犬になると足腰が弱くなり、食欲不振や病気をすることが多く人間同様に身体の不調が生じます。

では、白内障の症状や、治療方法、普段から注意することをまとめてみました。

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白内障とはどんな病気なの?症状は?

白内障とは、黒目が白く濁っているように見えます。犬からすると目の水晶体の中の濁りを通して景色を見るため視界は霧がかかった状態で見えます。また、視力低下は避けられません。

 

白内障の種類について

白内障には「先天性白内障」と「後天性白内障」があります。

先天性白内障は、生まれながらのものや遺伝性のものを表し、後天性白内障は生まれてからのものを表します。

  • 遺伝性白内障
    • 2歳以下の若年期でも起こります。
  • 外傷性白内障
    • 眼球に傷がついてしまったことや打撲することにより水晶体が直接損傷を受けたことで白濁が広がります。
  • 代謝性白内障
    • 糖尿病やホルモン疾患に関連して起こります。特に、糖尿病の場合は白内障が急激に進みますが、治療としては、糖尿病を優先した内科的治療が重要のため白内障は後回しになることが多く糖尿病が改善しても白内障は改善する見込みはありません。
  • 眼病に誘発された白内障
    • 緑内障、ブドウ膜炎、慢性水晶体脱臼など病気が誘発されて起こります。また、ブドウ膜炎で誘発された白内障は治療が困難とされています。
  • 中毒による白内障
    • 白内障を誘発する薬や毒物の摂取により起こります。
  • 高齢性白内障
    • 6歳ころから徐々に進行していきますが、進行スピードはゆっくりですが、視力も低下します。

 

白内障かもしれないという疑わしい症状は?

白内障かもしれないという症状をまとめていました。

  • 物によくぶつかる
  • よろける(ふらつく)
  • つまずく
  • 動くものを目で追わない
  • 反応しない
  • 階段の昇り降りを怖がる
  • 散歩に行きたがらない
  • 気持ちが不安定(攻撃的、急に噛みつく)

白内障の過程

白内障には①から④の過程があります。

①初発白内障

目の白濁もはっきり出現していないため、視覚にもほぼ影響が出ていないため歩行にも支障が出にくいとされます。

②未熟白内障

目の白濁は瞳孔の大部分にかかっているため、視力障害が現れ、暗いところでは見えにくいとされます。

③成熟白内障

視覚障害がかなり進行しているため、光は感じる程度だが、網膜にダメージおよび失明してしまうこともあります。

④過熟白内障

水晶体が目の中に漏れ出しブトウ膜炎を引き起こすため大変な痛みを伴いまた、ブドウ膜炎を放置すると緑内障へと進行してしまいます。

白内障の治療方法

まずは、白内障の検査を受診します。

検査方法は、点眼薬によって瞳孔を開かせペンライトで目を照らし白濁があるかを確認します。白濁の進行状況によって治療方法は「内科的治療」または「外科的治療」となります。

  • 内科的治療
    • 白内障が早期発見の場合は、内科的治療による点眼薬(抗白内障薬)または内服薬で治療を始めることが多くなります。
  • 外科的治療
    • 白内障が進行してしまった場合は、点眼薬での治療は望めないため外科的治療にあたる手術での治療となります。
    • 手術方法は、全身麻酔をしたうえ、白濁した水晶体を吸引摘出し、人口のレンズを挿入します。この手術は、厚くて丈夫な水晶体を除去するので時間もかかり眼球への負担も大きく高度な専門技術と医療器具が必要なため眼科専門の獣医による手術となります。また術後のケアも重要になるため飼主の負担も大きくなり費用についても一般的には一眼あたり20~25万円ほどと言われています。

 

白内障予防とケア

どんな病気でも同様ですが、普段から犬とのコミュニケーションは重要です。

白内障の原因の一つとして酸化ストレスが挙げられています。

まずは、普段から黒目が白濁していないかを観察し、様子をみることが重要となります。

その一つが、普段から行う散歩にも注意が必要です。

散歩は、犬にとってストレス発散にも役立ち、適度な運動もできるうえ、飼主とのコミュニケーションにも役立ちます。特に日中の散歩は紫外線が多くなりますが、白内障にとっては、紫外線が大敵となります。理由は、紫外線の影響によって水晶体に含まれるたんぱく質を酸化させるためです。

近年、紫外線は人間にも深刻な影響を与えていますが、犬にも同様に影響を与えています。

よって、紫外線の多い季節、時間帯を避けた散歩が必要です。また、目を保護するためにゴーグルやサングラスを利用することもお勧めします。

後は、酸化ストレスには、抗酸化栄養素を多く含んだ食べ物やサプリメントで補うことがケアの重要な役割になります。

抗酸化栄養素は5つあります。

  • ビタミン
    • ビタミンCとビタミンEが抗酸化作用を持ち一緒に取ることで抗酸化力がアップします。
    • 食材はジャガイモ、サツマイモ、かんきつ類、茶葉にビタミンCが含まれ、ナッツ、カボチャ、ウナギにはビタミンEが多く含まれています。
  • ミネラル
    • セレン、銅、マンガン、亜鉛は抗酸化ミネラルとして位置づけられ、補酵素など間接的な形で力を発揮します。
    • 食材は、牡蠣、レバー、卵黄、ナッツ、鰹節に多く含まれています。
  • フィトケミカル
    • どちらかといえば栄養素には含まれないかもしれませんが、野菜や果物などに含まれて物質の総称を表し、紫外線や害虫から自らを守るために作り出した色、香り、苦みといった成分を表しています。
    • トマトに含まれた、リコピン、カボチャに含まれたβ―カロチンなど様々なものがあります。
  • コエンザイムQ10
    • 人間のすべての細胞一つ一つに存在する補酵素であり、強い抗酸化作用を持ちます。一日の摂取量を食事でとることが難しいためサプリメントがお勧めです。
  • アスタキサ
    • オキアミや鮭やタイに含まれる赤い要素です。即持つ連鎖によってさまざまな生物の体内に取り込まれていますので摂取が難しいためサプリメントがお勧めです。

 

さいごに

現在、11歳の次女プードルは白内障と診断されてから1年が過ぎました。

まだ初発白内障のようですが、先生からは物によくあたらないか?と聞かれますが、全くそぶりがなく、しかも散歩も元気で走り回りどちらかといえば活発に動き回ります。何かに怯えているという感じもないため本当に白内障なのかと疑いたくもなりますが、黒目の部分をみると、白濁していることが素人の私でもわかるレベルです。

現在は、点眼薬を2種類利用し、1日3回を点眼しています。

点眼薬をすること自体、とても大変だと思っていましたが、次女プードルは特に嫌がることもなくおとなしくされるがままのため非常に助かっています。

白内障は完治することはないですが、日々の観察を怠らず進行スピードを下げるよう努力していきたいと思います。

 


 

ライタープロフィール

蓮(レン)と申します。2年前までは三匹のメストイプードルと暮らしていました。9歳で糖尿病を患い、虹の橋を渡ってしまいました。現在は、11歳の腰痛持ちトイプードルと、10歳の脳炎療養中トイプードルと暮らしています。日々の暮らしの中で、我が家のトイプードルたちと楽しく暮らせるよう飼主として精進しています。

 

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